花火動画帳

煙火店評

自分が見た範囲の中での、全国の煙火店に対する印象を独断と偏見で書いてみる。不定期更新。

煙火店名コメント動画
北日本花火興業  ミュージックスターマインのセンスがかなり好き。 競技会でもマイベスト3にはほぼ入ってくる。安定していて外さない。 競技会と一般納涼花火大会のパフォーマンスにちょっと差があるかもしれない。 型物はもちろん素晴らしく。
小松煙火工業  二層時差発光球が衝撃的だった。観客もどよめいていた。
 ミュージックスターマインはそこそこ数を見ているはずだけど なぜかあまり印象に残っていない。 でも赤川エンディングを担当されてた時はとても良かった。 赤川のエンディングのベースを作ったのはここでしょう。
片貝煙火工業  尺のバリエーションの凄さ。打ち上げセンスの良さ。 花火どころ新潟でNo.1の煙火店であることは間違いないでしょう。 千輪は独特な感じ、小割りの数が多くて楕円。一般的には千輪は散りすぎて薄くなりやすいが ここのはみっちり詰まった高密度タイプで好き。 抜き型物はこの煙火店しか作ってない? 普通の型物に比べて輪郭がとてもハッキリしてる。が一瞬で消える。 ミュージックスターマインもなかなか良いが赤川で何回か見た限りではトップより少し落ちる印象。 持ち玉のバリエーションから考えるともっと上行けそうな気がする。
野村花火工業  大型ミュージックワイドでは抑揚を付けず単調に大玉をワイド打ちするだけの印象。 玉の質は素晴らしいが、ミュージックスターマインならではの旨味成分的なものが少ない。 と思っていたが、方針転換したのか、そうでもなくなってきたかも。 境町(動画)見てもしや?と思い、実際に古河を見て確信した。良いんじゃないでしょうか。
 割物は五重芯が有名。サイズが小さいので僕的にはあんまりだが(意図的に小さくしているらしい)、 発色が良く、また計6層の発光時間が揃っている。開いた瞬間から消えるまでずっと五重を維持してるような。 でも僕的には層が多いだけの五重芯はどうてもよくて、他の独創的な玉の方が良いと思う。 青と緑がいい感じ。
山崎煙火製造所  小さくなりがちな多重芯の世界にあって、大きく・形が美しく・乱れが非常に少ない玉を揚げる。 間違いなく日本最高クラス、個人的には日本一だと思う。ただ大きい四重芯の宿命で、 どうしても層ごとの発光時間にバラつきが出てしまう。
 ミュージックスターマインは何度か見ているはずだけど、なぜか印象に残っていない。
田熊火工  古河で見ただけだが、スターマインも個々の玉の質も良いとは思えなかった。 彩色千輪が有名らしいが、こちらもさほどでもないように感じた。
マルゴー  ミュージックスターマインが凄い。流れの良さがあり、自然に心に入ってくる。 以前は締め方や選曲で疑問を感じることが度々あったが最近はそうでもない。 内容的にも多くのチャレンジがあり、2017神明(順延のため見れなかった)のフィナーレの 動画を見る限り、花火表現が新しい次元に突入したようにも見える。  割物単体は以前はイマイチだったけど最近はいい玉がバンバン上がっている。 創造性が高く、特に自由玉に注目。
齊木煙火本店 「虹色のブーケ」「聖礼花」系の玉が素晴らしい。 磯谷煙火店の「光の宝石」に匹敵する傑出した玉。この玉が揚がると会場がどよめく。

ミュージックスターマインはなぜか印象らしい印象がなく。 多分表現も演出もやや古めで特徴が少ないんじゃないかと思う。 しかし最近の神明の動画を見ると相当進化しているようだ。 しかもカラフルな独自表現を見つけたように見える。近いうちに見に行こう。
イケブン  発色が特徴的、パステルカラーがとても綺麗。
 ミュージックスターマインは選曲がとても良く、 花火と音楽の一体感が素晴らしい。2009~2011の酒田の雄大なデジタルスターマインが凄かった。 同時期のミュージックスターマインの中でも最高のものの一つだったと思う。 ゆったりと物語を紡ぐ様が独特の世界観だった。スターマインには形の良くない玉も結構混じるが 発色の良さ・ストーリーラインの良さでマスクされてるのか、さほど気にはならない。 動画で見ただけだが2016大曲メタモルフォーゼがぶっ飛んでいた。天才だとしか言いようがない。 ぜひ生で見たかった。
 多重芯は割りが強くて大きく開く印象。 僕はまあまあ良いと思うけどあまり評価されていない様子。 二尺玉は星が多くて密度が高い印象。サイズが大きい。二尺の中では好きな部類。
紅屋青木煙火店  あらゆる点でハイレベル。でもやはり特徴的なのはハイスピードな ミュージックスターマイン。トラ・ザラ星等を多用し、それらを おそらく100分の1秒単位でコントロールすることでスターマイン全体の スピード感を巧みにコントロールしている。しかしハイスピード一辺倒ではなく、 しっとり魅せるスターマインもいい。 また空間の使い方が面白くて「この絵(構図)は初めて見る」ってことがよくある。 時間も空間も自由自在。ラストに猛爆することがよくあるが、同一画面内に 大量の花火があっても混濁せずに美しい絵を保てる。それぞれの玉を 空間的・時間的に微妙にずらしていて絶妙な配置になっている。
固定観念らしきもの(例えば「金冠一斉で終わらなければならない」的な)があまり感じられず、 自由な表現を追求しているように見える。
 選曲も良く、流行歌にとらわれず何を表現したいかということだけを 基準として選んでいる印象。クラシック多め。
 トラ重視すぎてバランスが下に寄り過ぎている時がままある。 夕映えの椰子をはじめ割物もとても良いので、あまり下の方で遊び過ぎないでほしい。
信州煙火工業  ミュージックスターマインが素晴らしい。 長野えびす講では、最初の頃は明らかに紅屋青木煙火店に劣っていると感じていたが 最近では信州煙火の方が良いと思うことが多い。 才能が溢れ出てるのでえびす以外にもう1つ2つ、大きな舞台で見たい。 以前は、演出が緻密でそつがない代わりに表現力も今ひとつな感じもあったが 2016えびす講を見る限り国内トップクラスなのは間違いなく、もしかすると隠れ日本一かもしれない。 5分&500メートル以上の大キャンバスで何を描くのか見てみたい。  割物もいいイメージしかないが創造性という意味ではさほど感じないかも。
篠原煙火店  スターマインは毎回テーマがはっきりしていて良い。 和火スターマインが素晴らしい。 ミュースタの場合は流行歌を使わず渋い選曲をするイメージ。 ただスターマインは小振りなものしか見たことがない。 会社の規模的に大型スターマインは受けられないのか、 それとも舞台がないだけなのか。僕が知らないだけなのか。
 割物も同じ傾向というか、やりたいこと見せたいものが明確な印象。 超大型の三重芯白菊のような豪快な玉もあれば、 他方向日葵やしだれ桜のような繊細で可愛らしい玉もある。
 どこか男前なイメージの煙火店。
小口煙火  姫菊が象徴。質より量。工夫が少ない。  ミュージックスターマインは何も考えずに連打しているようにしか見えない。
太陽堂田村煙火店  最近のミュージックスターマインは全くセンスを感じない。 特に2014の豊田レリゴーには呆れてしまった。適当に揚げているだけ。まるで小口煙火のよう。 以前はそうでも無かった気がするのになぜだろう。赤川市民花火とか悪くなかった気がするけど。 担当者が変わってしまったのだろうか。
 割物は良い玉が多い。特に2008年頃に揚がっていた赤&オレンジの八重雌雄芯?の玉が 特に印象に残っている。最初に見たのはえびすの新作だっけか。 人生でもBEST3に入るくらいの素晴らしい玉だったが、なぜか最近全く見かけない。
蝶。
伊那火工堀内煙火店  二尺玉のクオリティが圧倒的。独走中。二尺玉の世界を単独で切り開いている。 バリエーションも豊富で、以前酒田で開催されていた二尺玉大博覧会を単独開催できる。
 ミュージックスターマインは爽やかでパンチがある。 特に2011赤川オープニングスターマインは僕的にかなりのヒット。 どちらかというと深遠な表現よりもあっさりした傾向。
 競技会以外では明らかに手を抜いているのが見えることがある。
最近赤川と桑名を見ていると、何か見たことのないものをぶっぱなしそうな妙な期待感がある。目が離せない。
アルプス煙火工業 ミュージックスターマインは、あまり見る機会がないけど、伊勢で見る限りはとても良い。 もっとたくさん見てみたいし、もっと大きいミュージックスターマインも見てみたい。
伊勢のスタマ競技で僕が優勝だと思うのはだいたいココか伊那火工堀内煙火店のどちらか(系列煙火店でしたっけ)。
割物の品質もとても高い。が独創性はそれほどではないかも。
三遠煙火  豊田で見るだけだけど、スターマインがとても良い。以前は磯谷・青木の両煙火店にばかり 注目していたけど年によってはココが一番と思うこともある。海洋生物の型物がとてもいい。 トラと割物の組み合わせ方に特徴がある。
 マジック系で元祖なんでしたっけ。
田畑煙火 豊田で見るだけですが、スターマインがとても良い。明るく・カラフル・遊び心がある。 空間の使い方がよく、絵(構図)がとても美しい。もっといろんなスターマインを見てみたい。
磯谷煙火店 各種創作玉とメロディ花火(ミュージックスターマイン)が素晴らしい。 特に「光の宝石」が最高。嫌いな人はいないんじゃないかと思う。 この玉のインパクトは凄かったらしく、インスパイアされたと思われる作品もたくさん見てきた。 しかしいまだ本家が圧倒的。似た系統では唯一「夕映えの椰子」(紅屋青木煙火店)が同レベルに達していると思っている。
 万葉花(千輪)も素晴らしい。初めて見た時には衝撃を受けた。それまでは千輪というものは アクションが独特であること、すわなち開花して→あれ?失敗?→わー!いっぱい開いた!的な部分 がアイデンティティーであって、小割が開いた時の美しさはあまり問われないものだと 思っていたのだが、万葉花は開いた姿そのものがとても美しく、それまでそんな玉は見たことがなかった。
 メロディ花火は質の良い玉を使ってスッキリ見せるのが特徴。 スッキリ・クッキリしていて、画面が混濁することが無い。美学を感じる。 ハマったときのメロディ花火の破壊力は凄まじい。本当に素晴らしい。 でもたまに、曲やアレンジに疑問を感じることもある。曲調を無視して 強引に持ち玉を揚げている、と感じられることがある。 そう感じる理由はたぶん他の煙火店に比べて玉の個性が立ちすぎてるので、 玉と楽曲が喧嘩したように?感じられるからじゃないかと思っている。 それを結構強く感じたのが、いつだったかの豊田のパレーツオブカリビアン、2016豊田もののけ姫。 公式サイトの社長の発言によるとラストは金冠一斉縛りらしい。が2016豊田は変えてきた。 個人的には楽曲によっては銀で締めても柳その他で締めても別にいいんじゃないかと思っている。
 この煙火店が特に素晴らしいと思うのはどの花火大会でも手抜きが感じられないこと。 好みにはまらないこともあるけど常にハイクオリティ。 逆に競技会でも通常運転で、あまり賞レースに興味がないのかもしれない。
国友銃砲火薬店 打ち上げ専門。ここが担当する大会はフィナーレが金連打→銀連打と決まっている。 見る前からどうなるかわかっているスターマインてどうなんだろう。 個人的にはあまり魅力を感じない。